バイク乗りにとって、エンジンオイルの話は鬼門です。
人それぞれに流儀があって、なかなか相容れない。
しかし、あえて問いたい。

古いバイクには、
鉱物油が良いってホント?
化学合成油だとエンジン痛める?
そんな疑問を解消します。
古いバイク・距離を走ったバイクには、鉱物油が良いのは、ホントです。
しかし、あくまで『基本的には』
バイクの状態によっては、化学合成油の方がおすすめ
こんな内容を知って、スッキリしよう。
もちろん、古いバイクに化学合成油を入れても・鉱物油を入れても、直ぐに壊れることは有りません。
公道を普通に走る分にはね。
どんなオイルでも、入ってればそんな酷いことにはならない。
だから、究極的には『自分の信じる道を進もう』。
信じる者は、救われます。
たぶん。
本当に、古いバイクには鉱物油がいいのか?【化学合成油との違い】

エンジンオイルには、鉱物油と化学合成油があるのは、皆知ってる。
でも、2つの違いを名言出来る人は、少ない。
一般には、これくらいの認識。
実際には何が違うのだろうか?
鉱物油と化学合成油の違い【メリット・デメリット】

鉱物油 | 化学合成油 | |
---|---|---|
原料 | 原油を精製 | ・PAO ・エステル |
メリット | ・安価 ・浸透性が悪いので洩れ難い | ・高温・高負荷に強い ・低温で硬くなり難い ・浸透性が高い ・長寿命 |
デメリット | ・不純物が多い ・酸化が早く低寿命 ・高温でサラサラになる ・低温で硬くなる | ・高価 |
鉱物油と化学合成油の対比表を見れば、明らか。
価格に目をつぶれば、明らかに化学合成油の方が高性能です。
高性能になるように化学合成したのだから、当たり前と言えば当たり前。
温度によらず長期間にわたり、エンジンを守り続けるのが化学合成油なのです。
古いバイクには鉱物油がいいのか?
古いバイク・過走行バイクは、ガスケット・シールがヤレている場合が多い
そんなバイクには、鉱物油の方が良い
古いバイク・過走行バイクは、経年変化でガスケットやシールの密閉性が薄れてます。
そんなバイクに化学合成油を入れると、
『浸透性が高い』という化学合成油のメリットがデメリットに働いてしまう。
浸透性に劣る鉱物油であれば、これら不具合が起き難いので、古いバイク・過走行バイクには鉱物油が選ばれる。
ヤマルーブスタンダードプラスは、安心して使える鉱物油。
安かろう悪かろうではない。
どんなバイクでも使えて、ツーリング用途には十二分の性能。
状態のいい 古いバイク・過走行バイクなら
メンテされて状態が良いのなら
化学合成油の方が良いに決まってる
古いバイク・過走行バイクに、鉱物油が良いというのは、浸透性が悪いことを逆手に取ってるだけ。
古くても、過走行でも、状態が良くてオイルが漏れる心配が無いのなら、高性能な化学合成油の方が良いのは当たり前です。
高回転で回しても油切れし難いので、エンジンを守れます。
エンジンの隅々までオイルが保護してくれます。
古いバイク・過走行バイクだからと言って、無条件に鉱物油を入れるのは短絡すぎる。
旧名 ウルトラ G1
ホンダの『ProHonda STANDARD』は、旧名 ウルトラ G1。
名前が変わりました。
部分化学合成油なので、鉱物油と化学合成油の間の立ち位置。
安価なのに街乗り・ツーリングには十分の性能があり、落としどころとしては最適。
金欠なら

金欠で、
- 鉱物油を入れる
- オイル交換を諦める
こんな2択ならば、何も言わずに鉱物油を入れよう。
漢なら


オイルが滲んだら
吹けば良いだけ
そんな漢にも、化学合成油がおすすめ!
良くあるフレーズを思い出そう。
『オイルが漏れるのは、オイルが入ってる証拠』
古い・過走行バイクほど、オイル交換の効果が解り易い

車のエンジンオイルを変えても、その効果を感じにくい。
エンジンのフィーリングが解り難いし、高回転まで回すことが無いからね。
でも、バイクは違う。
エンジンオイルを交換すると、明らかに調子良いのが誰の目にも明らかです。
- ギアがスコスコはいる
- エンジン音も静か
- エンジンが滑らかになった
- 吹き上がりも良い
古い・過走行バイクは、オイル交換の効果が解り易い

古くなったり、走行距離が伸びると、アチコチにガタが出るのは仕方ない
良いオイルで、エンジンを労わりたい
長い付き合いになればなるほど、バイクは手放し難くなります。
思い出の数だけ、愛おしさが募る。
バイクが古くなりヤレて来た分、オイルを変えた時に滑らかになる振れ幅も大きくなります。
バイクが喜んでいるように感じますね。
まだまだ頑張ってもらって、いろんなところへ連れて行って貰おう。
そのためにも、たまにはいいオイルを奢って上げよう。
本当に、古いバイクには鉱物油がいいのか? まとめ

バイクが古くなると、あちこちヤレてくるのは仕方ない。
良いオイルは、細かいスキマにも浸透するのでオイルが滲んできたりもする。
それがイヤなら、鉱物油にしてに滲まなくするのも1つの方法。
逆に多少の滲みなんて気にせずに、高性能な化学合成油を使い、労わるのも1つの方法。
何も考えずに、『古いバイクには鉱物油』と妄信するは止めよう。
併せて読みたい