普通のブーツにバイク向け機能(シフトパッド、プロテクター)を付加したものが、バイクブーツです。
バイクに乗るのなら、是非バイクブーツを履きたい。

種類が多すぎて決められない!
どれを選べば良いの?
そんな疑問を解消します。
バイクブーツ選びは、『自分がバイクで何をしたいのか』と同じ意味です。
通勤通学なのか、ツーリングなのか、サーキット走行なのか?
バイクブーツは、あなたがバイクでやりたいことを補助するアイテムなのです。
おすすめバイクブーツと共に、選び方を知ろう。
バイクブーツの選び方とおすすめ 【用途・形状・ON/OFF】

バイクの使い方に合わせてタイプを選ぼう
自分がバイクに乗るシチュエーションを思い出そう
バイクブーツは、用途・形状・ON/OFFの3つの観点でタイプ分けされます。
- 用途に合わせて3種類(カジュアル・ツーリング・レース)
- 形状で2種類(ショート・ロング)
- 路面に合わせて2種類(オンロード/オフロード)
1.用途に合わせて3種類(カジュアル・ツーリング・レース)

どんな場面でバイクに乗ることが多い?
街乗り・ツーリング・レース。
どの場面でバイクに乗ることが多いのか、で決めればいい。
カジュアル
※カジュアルでスポーティなバイクブーツなら、RSタイチ。
パッと見はスニーカーだが、防水・透湿素材にBOAシステム搭載のハイスペックで使いやすい。
街乗り・通勤通学が多いなら、このタイプ。
普通のハイカットスニーカーのような外見で、バイクバイクしていないのが特徴。
バイクを降りてカフェ・ショッピングに入っても浮かない。
ツーリング
※エルフのシンテーゼシリーズは、ツーリングの定番ブーツ。
中でもS17は、透湿防水でかつBOAシステム搭載なので心強い。
週末ツーリング・泊りツーリングにバイクを使うことが多いなら、このタイプ。
乗車時/歩行時のバランスがいい。
シフトパッド・プロテクターがカジュアルタイプより強化されてます。
また、目的地に着いてからも散策し易いように、歩くことも考慮された形状・ソールが用いられてる。
レース
※レーシングブーツなら、アルパインスター。
人間工学に基づいた形状とプロテクター配置により、レーススピードでの安全性を確保してくれる
文字通り、レースでの使用を前提にしたブーツ。
ライディング時のパフォーマンスに特化してます。
高速走行中の転倒でもダメージを最小限にするよう、強固なプロテクターを各部に配置してる。
このタイプのブーツは歩くことは考えられてません。歩き難いというより歩けない。
- オンロードレース用は、前傾姿勢を前提としたカッティング
- オフロードレース用は、補強のため足首はほとんど動かない
2.形状で2種類(ショート・ロング)
履き易さ・防御力、どっちを選ぶ?
ブーツの形状は、ショートとロングに分かれます。
スニーカーのようにくるぶし丸出しの靴は、転倒時に肉で守られてないくるぶしに大ダメージなので、履かないで!
履き易さ・防御力のどっちを重視するかで決めるのが王道。
しかし、見た目で決めてもいい。
ロングブーツは、何も言わなくてもバイク乗りを主張します。その存在感にホレたなら、脱ぎやすさなんて些細なこと。
ショート
※ショート丈の堅牢な革ブーツと言えば、タイガー。
軍用ブーツが発祥なだけに、履けば履くほど革の輝きを増す
くるぶしまでのショート丈。
サイドにジッパーが付いているで、余計に脱ぎ履きし易いのが特徴です。
ロング
※タイガーのロングブーツ版が、ヤマト。
堅牢な作りは同じなので、丈の長さが好みの方を選べばいい。
ふくらはぎ中間まであるロング丈。
むこうずねを保護してくれるけど、その分脱ぎ履きは面倒。
外見のインパクトから、一目でライダーと解るカッコよさがあります。
3.路面に合わせて2種類(オンロード/オフロード)

基本的には、ON/OFF選びでは悩まないですよね
土下座スタイルのSSバイクに、オフロードバイクは絶対に合いません。
似合わないというより、足首が曲がらなくて乗れない。
逆もまたしかり。
オンロード

オンロード走行を前提としたブーツ。
シフト・ブレーキ操作性を優先した設計で、スライダーが付いてることも。
オフロード

オフロード走行を前提としたブーツ。
転倒に備え、強固なプロテクターを装備している。
ぬかるんだ路面でもグリップするよう、ゴツイソール形状なのも特徴。
バイクブーツの選び方とおすすめ!【素材・機能】

どっち?
バイクブーツの素材・機能選びは、大枠として1つの観点に集約される。
ハイテク素材・機能に身を委ねるのか?本革の質感・経年変化を楽しむのか?
ハイテク/革の選択が、一番大きな分かれ道です。
良く考えて決めよう。
バイクブーツのタイプ選びには正解があるけれど、素材・機能選びに正解は有りません。
十人十色の答えでOK。
- ハイテク素材・機能ブーツの特徴
- 本革ブーツの特徴
- ハイテク/本革のコスト・寿命の比較
- かかと有無の比較
1.ハイテク素材・機能ブーツの特徴

LED化・ABS・トラコン・Eクラッチ。
バイクのハイテク化も日進月歩だけれど、バイクブーツのハイテク化も負けてません。
- 透湿・防水素材
- BOAシステム
- メッシュ
透湿・防水素材
※コミネはこの価格帯に透湿・防水素材を投入してます。さすがコミネ!
雨が降っても安心
最近の化繊の進化はすさまじい。
かつてハイテク素材と言えばゴアテックス一択だったけど、安価で高機能な素材が続出してます。
ブーツ内が蒸れないように蒸気は通す(透湿)けど、雨が降ってきてもブーツ内は快適(防水)。
安価なブーツにも透湿・防水機能素材を使ったものが出てます。
BOAシステム
※BOAシステムはRSタイチが広く採用しています。このモデルは透湿・防水素材も使った全部入りで文句なし
簡単、脱ぎ履き
靴ひもを緩めて履いて、締め直す。
丈の長いブーツの何が面倒かと言えば、脱ぎ履ぎに時間が掛ることでした。
靴ひもの代わりにベルクロ、バックルを使って対策してるモデルもあるけど、特許のBOAシステムが脱ぎ履きの面倒さを解消しました。
- ブーツを履いたら、ダイヤルを回すだけ。ワイヤー状の靴ひもがバランスよく締めあげられて好みの位置でキープできる
- ブーツを脱ぐときは、ダイヤルを引っ張るだけ。即座に靴ひものテンションがリリースされて脱げる。
メッシュ
※メッシュブーツは、1度使うと虜になる シンテーゼ16はスタイルも良いので売れ筋のメッシュ
夏でも快適
いくらハイテク透湿素材を使っても、真夏の靴ムレには追い付かない。
メッシュジャケット同様に、メッシュ素材のバイクブーツが理想的です。
メッシュブーツを履いて走ると、足の指にも走行風を感じられます。
足の指の間を風が抜けていく感覚を覚えたら、もう手放せない。
2.本革ブーツの特徴

革の質感・経年変化を楽しむ
正直言って、バイクブーツの性能(ブーツの軽さ・機能・雨への耐性・価格)では、どれをとっても
革ブーツはハイテクブーツに敵いません。
革ブーツは、『革の質感・経年変化を楽しむ』この一点突破。
ノスタルジーと言い換えても良い。
コツい革、しなやかな革
※革ブーツ入門なら、デイトナのこのモデル 安価に革の雰囲気を試せます 柔らかい革質なのもいい。
革の分厚さは、ゴツイ革・しなやかな革と言われることも多い。
- 防御力を考えれば、分厚くてゴツイ革の方が良い
- 操作性を考えれば、しなやかで足首の動きを妨げない方がいい
実際に触ってみないと本当のところは解らないし、経年変化で馴染んでくるので革質を気にし過ぎる必要はありません。
傾向として頭の片隅にあればいい。
革の質感・経年変化を楽しむ
※ガエルネはイタリアの本格バイクブーツブランド
柔らかい最高級フルグレインレザーなので、共に時を刻むのが楽しみなブーツ
ゴアテックス内蔵なので、防水なのも頼もしい
ハイテクブーツが良いのは解る
でも、革製品はは癒される
仕事としてバイクに乗っているのなら、間違いなくハイテクブーツをおすすめします。
突然雨が降ってきても安心だし、脱ぎ履きも簡単。コスパも良い。
でも、趣味としてバイクに乗るのなら、革ブーツを手にするのは正しい選択かもしれない。
革ブーツにはBOAシステムが無いので、脱ぎ履きが大変です。
サイドジップを付けて対策しているものも有るけど、少数派。
雨が降ればブーツの中に沁みて来ます。
防水加工した革ブーツもあるけど、防水加工により革の質感が損なわれてしまうので本末転倒。
濡れるのが嫌ならハイテクブーツを選ぶべきです。
メンテをしないと傷んできます。
革ブーツを使ったら、風通しのいい場所で乾燥させないとカビて来る。
年に1回は、ブラッシングしてオイルを入れてやらないと革がカサカサになってしまう。
面倒この上無いけれど、メンテを欠かさず大事に使い続ければ、革はあなたの足に馴染んで伸びる。
特注したようなフィット感をもたらします。
そしてそうやって使い込まれた革は、新品の時より深い色合いに経年変化する。
使い込んであなた色に染まった革ブーツは、共にに時を刻んだ親友。
3.ハイテク/本革ブーツのコスト・寿命の比較

※ 本場アメリカ生まれのタフな本革ブーツがこの価格なのは、AVIREXならでは。
- ハイテクブーツの寿命:3~5年程度
- 革ブーツの寿命:3~10年オーバー
革ブーツの方が高コストだが、長持ち
バイクブーツ選びにおいて、コストや耐久性の観点も重要です。
ハイテクブーツ・革ブーツともに、2万~10万円超まで多くの選択肢があります。
しかし、ハイテクブーツの売れ線が2万円前後に比べ、革ブーツは3万円前後。
革ブーツの方がコスト高に感じるかもしれない。
しかし、寿命は革ブーツの方が長い。
- ハイテクブーツ:3年程度
- 革ブーツ:メンテすれば10年超
革ブーツも、オイルメンテせずに履きっぱなしだと3年程度の寿命だけど、大事にメンテすれば10年持ちます。
革ブーツのソールが減ったら、ソールを打ち直して履き続ける愛好家もいる。
何より、ハイテクブーツはボロくなる一方だけど、革ブーツは輝きが増して来る。
4.かかと有無の比較
※アルパインスターズはレーシーな雰囲気。
しかしこのモデルはかかとが無く、柔らかくて歩き易いのでツーリングに使いやすい。
かかとの有無に機能的な差は有りません
デザインの好みで選べばいい
- かかと有りブーツ:ペダルに対する足の位置が決まる
- かかと無しフラットブーツ:ペダルに対する足の位置が自由
かかとが有ると、ペダルにかかとを引っ掛けて乗るので、必然的に足の位置が決まります。
だからかかとが有ると乗車中に足がズレる難くなるので、フォームが決まる。
一方、かかとが無いフラットブーツは、ペダルに対して足の位置が自由です。
かかとが無いと、ステップに載せる位置が自由に変えられる。
だから、足の位置を頻繁に変えるようなスポーツ走行をする人はかかとが無いフラットソールのブーツが向いてる。
一方、どっしり乗る人は、かかとが有った方が安心。
あくまで、『傾向がある』程度なので、かかとが有るブーツでもスポーツ走行は出来ます。
逆にかかとがあると、バンク時にかかとが路面に引っかかって危険と感じる人も居る。
かかとの有無は、好みで選べばいい。
気に入ったブーツにかかとが(ある/ない)でそのブーツを諦める必要は有りません。
バイクブーツの選び方とおすすめ!【購入時の注意点】

お気に入りのブーツが決まったら、後は買うだけ。
安い買い物じゃないので、最後の詰めも慎重でありたい。
出来れば実物を見て、試履きをして決めたいところです。
しかし、通販で買われることも多いので通販前提での注意点を知っておこう。
サイズ選び

バイクブーツのサイズはあてにならない
返品・サイズ交換可能か確認してからポチろう
バイクブーツに限った話ではないが、靴は同一サイズであってもメーカによってばらつきが大きい。
クチコミのサイズ感を必ずチェックしてサイズを決めよう。
近隣の実店舗で試履きが出来ればいいのだが、ムリならサイズ交換可能なショップから通販したい。
サイズ交換・返品可能か?

Amazonが販売・発送する商品は、サイズ交換可能です
マーケットプレイスや、他の通販サイトは、該当ショップ単位で対応が異なる
- Amazonが販売・発送する商品は、無料でサイズ交換可能
- マーケットプレイス品は、ショップとの応談
無料でサイズ交換可能でも、自己都合として送料は自己負担となります。返品扱いで買い直しとなる場合もあります。
しかし、交換不可なショップでクチコミを信じて一か八かで買うよりも安心。
良く調べてから買おう。
バイクブーツの選び方とおすすめ! まとめ

色々バイクブーツの種類について記したけれど、バイクブーツ選びに正解はありません。
あなたが気に入ったなら、それが一番。
- スニーカータイプは、バイクを降りても違和感がない
- ハイテクなブーツは、近未来的でカッコいい
- 革ブーツは、育てる楽しみがある
これらは基本的な考えだけど、あえて外した選択をするのも良い。
レースに出るならレース用ブーツを履くべきだけど、そうでないなら好みでOK。
誰に迷惑を掛ける訳じゃない。楽しんだものの勝ちです。
それぞれの特徴を知った上で、好みのブーツを見つけよう。
お気に入りのブーツで、どこに行こうか?
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